■コードギアス 反逆のルルーシュR2 #23
フレイヤ弾頭を使用して、帝都ペントラゴンを消滅させたシュナイゼル。
彼は、フレイヤの威力と、さらにナナリーの健在を見せつけることでルルーシュに揺さぶりをかけるが、ルルーシュは表面上はなんとか動揺を隠し通す。
最愛の妹に、ゼロとなったのは私のためなのかと尋ねられ、
「誰のためでもない。俺は俺自身のために世界を手に入れる。
お前がシュナイゼルと手を組み、
我が覇道の前に立ちはだかるというのなら、容赦はしない。
叩き潰すだけだ。」と言ってのけたルルーシュの手が震えていたのが
なんとも痛々しいかったです。
そして、そんな痛々しいルルに、「僕は彼の剣だ。彼の敵も弱さも、僕が排除する。」と言い、(どついて)ハッパをかけるスザク。
さらにはC.Cに対しても「君は(ルルーシュの)盾になってくれ。守るのは君の役目だ。」と。
う〜ん、これまでだったら、ひとりきりでグルグル悩み、
つい感情に流されて判断が鈍りがちだったルルが、
ここに来てスザク(とC.C)という共犯者を得て、精神的に踏みとどまることができているのってなんとも皮肉ですよね〜。
ルルはこれまでずっと、ナナリーが幸せに暮らせる世界を手に入れるために行動してきたのに、その守るべき妹はシュナイゼルにあっさり取り込まれ、自分に対して刃を向ける。そして、これまでずっとルルに刃を向け続けてきたスザクが、
今では傍らでルルを支えているわけで。シャルル&マリアンヌのエピソードもそうだけど、この物語は血の繋がりによる関係を幻想として徹底的に打ち砕く方向にあるのでしょうかね。このままでは、ルルとナナリーの関係が報われなさすぎてあまりにあんまりなのですが、そう考えるとロロの描かれ方も得心がいくような気もして・・。う〜む。
それにしても、ナナリーの行動はちょっと不可解な気がします。
いくら戦争を終わらせる目的がある(と信じ込まされている)とはいえ、多くの命を奪うことになるフレイヤ弾頭のスイッチを押す役目までを担い、実際に撃ってしまうなんて・・。
たとえペンドラゴンの住民をあらかじめ避難させたというシュナイゼルの言葉をまるっきり信じてしまっているとしても、戦争を行うすべての国に撃ち込まれるというフレイヤ弾頭のスイッチをためらいもなく押すという行動は理解に苦しむし、ちょっと考えればそれだけの人間を避難させることは不可能に近いと分かりそうなものなのに・・。
もしかしたら、目の見えないナナリーは視覚で物事を捉えることができなかったために、実際の惨状と自身の脳内のイメージとの間にギャップがあるのかもしれないけれど、もしそうだとしても、ナナリーの罪の背負い方として、他に方法がなかったのか、と思わずにはいられません。
そしてそして、無印の時からずーっと真っ黒に違いない!と疑わなかったお兄様が
本当にまごうことなき真っ黒だったことが確定。
あ〜なんかスッキリした(笑)。
実際には消滅してしまったペンドラゴンの住民のことを「避難させた」とナナリーに嘘をつき、そのことをコーネリアに攻められても、
「消えてもらったよ。そのほうが幸せじゃないのかな、ルルーシュに忠誠を誓う人生よりは。」とサラリと言ってのける迷いのなさ!その上、コーネリアをあっさり射殺までしてしまい・・
自分の信念のためには手段を選ばないどころか、手を汚すことにも何のためらいもないって、やっぱりすごいわお兄様・・。
ブリタニア皇帝となって新しく世界を作り変えるという目的はルルと同じでも、
徹底的に人間を信用していないところがルルよりもさらに突き抜けていて、
似て異なるもの・・ってとこがまさに兄弟対決って感じで萌ゆる。
でも、お兄様って口ではなんだかんだ言っても、
恒久的な平和を夢見ているところなんか、基本とってもロマンチストな気がします。理想の高さゆえに絶望も深くて歪んじゃったって感じがとっても哀しい。
腹心のカノンはそんな生真面目な部分に心酔しちゃってるんじゃないかなーと推測してみたり。
さて、今回はあちこちで愛を育む人々が描かれていましたね〜。
ヴィレッタのお腹に扇の子が・・という急展開にはビックリ。いつの間に?!
ジェレミアと咲世子さんの同士愛ちっくなやりとりも良かったし、
ジノとカレンもすっかり公式推奨CPって感じで(笑)。
あと、ナナリーのことで落ち込むルルを労わるC.Cの姿にもトキメキました。
「よく仮面を被り続けたな。ナナリーの前で。」
「もう十分じゃないのか。お前はよくやった。」
あの状況でこんな言葉をかけられたらたまらないよ〜。(私が)
戦闘は、しばらく戦略家同士の腹の読み合いで膠着状態が続いていましたが、
先に切り札を切らざるを得ない状況に追い込まれてしまったルルが
一手不利。後は対フレイヤの作戦を構築中のニーナ次第という状況なのですが、
ルルはかつてユフィーの件で恨みをかっている以上、全面的に信頼できる相手ではないという不確定要素が・・。こうなってくるとやはりラストは、
シュナイゼルがまだ一度もルルのギアスにかかったことがないということが鍵になってきそうな気がします。
それと、意図的に天子様の画像を見せ付けたルルの期待通り?シンクーがシュナイゼルの意思とは異なる行動に出て、イレギュラーが生じる、という線も捨てがたいな・・と。
ともあれ、おそらく怒涛の展開であろう残り2話がめちゃめちゃ楽しみです〜。