岩本 薫, 不破 慎理
発売元:リブレ出版
<キャスト>
アルベルト・フランチェスコ・ディ・エンリケ:一条和矢
東城雪嗣:平川大輔
大城 崇:小杉十郎太
陣内高史:大川 透
久家有志:神奈延年
益永和実:千葉進歩
綿貫 稜:成田 剣
実を言うと、全サのために不承不承購入した二枚組定価5000円。
高いよ・・!と聴く前はぶっちゃけ思っていたんですが、
全部聴き終わった今は、そんなことは露ほども思わない。
むしろ妥当な値段だと思われます。
とにかく非常に聴きごたえのある作品でした。
何が良かったのか。
これは一も二もなくキャスト!これにつきると思います。
さすがに発売元が力を入れているだけあって、
出てくるキャラそれぞれが皆(それなりに)ピッタリのキャスティング。
特に今回それを強く感じたのが大川さん演じる陣内でして、
このCDに限って言えば、
これほどの適任者は他に思い浮かばないかも。
共同経営者で従兄弟の大城が「剛」とするなら、
この陣内のイメージは「柔」。
ユキへの思いをひたすらに募らせていくアルベルトに対し、
自身の感情を抑えて理詰めで諭そうとするところとか、
大川さんの凛としたお声が映えて
とても素敵だったと思います。
もちろん主役のお二人もそれぞれに素敵でした。
アルベルト役の一条さんは、イタリア人ということもあり、
もっとねちっこい感じでくるのかな?と思っていたんですが、
今回はクセのない柔らかな口調、しかも包み込むような甘さもあって・・
いい意味で予想を見事に裏切られました。
なんていうか外画の吹替えみたいな感じ?
お芝居に大袈裟な抑揚は無いんだけど、
その声からはきちんと外国人の匂いがして、
一条さんってなんて引き出しの多い方なんだろう・・
正直、驚きました。
対するユキ役の平川さんも、
ストーリーが攻め視点のために心情が伝わりにくいにも関わらず、
役を過不足なく演じてらっしゃったと思います。
「雪の女王(アイスドール)」の名の通り、
冷たさを前面に押し出した声で、言葉ではひたすら
アルベルトを拒絶し続けるユキ。
けれども、その抑圧された感情がいったん解放されてしまうと、
後にはもう引けなくて・・ていうその自然に溢れ出る感じが
平川さんは上手いなぁと感じました。
ていうか、まさにその感情を解き放たれたような(笑)
Hシーンがとんでもない色っぽさでもうどうしようかと(笑)。
しかも、攻めの一条さんも同じベクトルで来るもんだから、
とにかく生っぽくって・・・
びっくりするくらいに艶っぽいHシーンでございました。
あと、脇で出てくる久家x益永にも、
ほんのちょっとだけ色っぽいサービスシーンがあったこともここで追記。
って実は私、久家を演じる神奈さんの声があまり低くて
驚いたのですが・・・・
あんなんでいいの???
個人的にはあのくらい低めな方が萌えなのですが、
久家的にはちょっとどうなんだろう。
少なくとも私の記憶の中の久家とは別人みたいでしたよ(苦笑)。
そして、おまけのパラレル設定の「聖エビリティ女学院」も
はっきり言って微妙な代物でございました。
本編が良かっただけになおさらそう感じるのかもしれませんが、
余韻に浸りたい人にとっては
あまりありがたくない特典のような・・。
ただ、ここでも神奈さんの低い声にはうっかり萌えてしました。
えぇ、もちろん全く久家ではなかったけれど(笑)。
ストーリー展開など、
細かいことを言えばツッコミどころがないわけではありませんが、
全体的にはこれといった破綻もなく、
王道だけれど萌えられる作品。
オススメです。