Dramatic CD Collection さよならを言う気はない
英田サキ
発売元:ムービック
<キャスト>
陣内拓朗:森川智之
天海泰雅:小野大輔 他
期間限定で大親分の男妾になったり、
29歳で自分の組を持ってたり、
そんな彼がものすごい美形だったり・・
ヤ●ザの世界のことは詳しくありませんが、
普通に考えても、この受の設定はかなりキテレツだと思う。
けれども、その以外の部分がやたらとリアルなので、
聴いているうちに「もしかしたらこんな人いるのかも」なーんて
気分になってきます。
え?英田マジックですか?いやーほんとそうかも。
ていうか原作でもそうだったんですが、
後半の過去話にリンクした心理描写は、CDになってもたいそう聴き応えがあって
面白かったです。
特に、ずーっと気になってきた相手への気持ちが
沸点を越えるまでの描写がとてもいい。
もちろん原作と比べてしまうと唐突に感じる部分はありますが、
それでも、限られた時間の中で可能な限り再現されていたんじゃないかと思います。
それから、天海と陣内のたあいもない戯言もいい感じ!
小野さんの天海の演技は、
感情のコントロールが必要な場面では多少初々しさを感じましたが、
肩の力が抜けた時の、ちょっとしたひと言が素敵でした。
やっぱり声の感じは、
どことなく千葉さんに似てるよねぇ・・。
そして、素敵といえば森川さん。
今回はヘタレといってもただのヘタレじゃありません。
ヘタレオヤジです(笑)。
森川さんがここまで年齢の高い、しかもくたびれたオヤジ役って、
BLではめずらしいのでは?!
もうくだびれすぎてくたんくたんなヘタレ探偵なハズなのに、
森川さんが演じるとなんか格好良いのよね。
だから、不満といえばそこかなぁ・・。
原作では、もっとこう膝がズル剥けるくらい
天海に引きずり回されてトホホなイメージだったのに、
演技面での力関係によって、なんだかその辺が相殺されちゃってます。
まぁようは森川さんが上手すぎたって話なんですけど(苦笑)。
そんなことを考えると、森川さんはやはり天海が良かったのかも、
なーんて思ったりもしますが、
CDだけ聴く分にはそんなことは全く関係なく。
これはこれでひとつの完成形だと思います。
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